村岡社会保険労務士事務所主要業務

2009年05月28日

三六協定 自動更新できるか?



三六協定(労働基準法第36条)で協定する項目は以下のとおりです。
・時間外または休日の労働をさせる必要がある具体的理由
・対象労働者の業務、人数(業務区分の細分化、時間外労働が必要な業務範囲の明確化)
・1日についての延長時間のほか、1日を超え3ヶ月以内の期間及び1年間についての延長時間三六協定
・休日労働を行なう日とその始業・終業時刻
有効期間


このうち有効期間は、労働協約以外で三六協定を締結する場合は必ず定めなければなりません。
また労働協約の場合有効期間を定める場合は3年を超える有効期間を定めることは出来ません。(労働組合法第15条)


しかし、労働基準法施行規則第17条2項では、自動更新について以下のように規定しています。

法第三十六条第一項 に規定する協定(労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む。以下この項において同じ。)を更新しようとするときは、使用者は、その旨の協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることによつて、前項の届出にかえることができる。

協定期間満了前までに破棄や改正のない場合は自動更新するなど一定の要件、労使双方の合意や黙示などにより更新される旨を定めておく必要があります。

自動更新の届出は、以下のものを所轄労働基準監督署長へ提出することにより、効力が発生します。
・更新のつど、使用者は労使当事者が更新することについて異議がなかったことを証する書面(様式任意)
(更新の届出書に労使当事者双方が記名捺印するなど)
(労働基準法施行規則第17条2項、S29.6.29基発355号)
・以前の三六協定(自動更新する旨の条項と監督署受理印のあるもの)

三六協定は原則的な労働時間を超える必要があった場合に免責されるという性質を考えると、その都度実情に応じ最小限度時間を設定するのが望ましい。
したがって三六協定は、自動更新ではなく、その都度協定するのが良いでしょう。

当事務所でも三六協定や変形労働時間制導入関する相談や作成届出を承っております。


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2009年05月18日

インフルエンザ対策のための自宅待機は無給でよい?

ついに国内でも新型インフルエンザ感染が広がりを見せています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090518-00000074-san-soci

以前にも新型インフルエンザについては記事にしました。
http://roumukanri.sblo.jp/article/28742836.html
http://roumukanri.sblo.jp/article/26205607.html


 新型インフルエンザの流行に備え、A社では社内対応策を検討しています。海外の新型インフルエンザ発生地域から帰国した社員に対して、安全が確認されるまで自宅待機をさせたいと考えていますが、この期間は無給にすることはできるのでしょうか?


◆国の行動計画では


 大流行が懸念されている新型のインフルエンザについて、国の行動計画が策定されています。行動計画では、世界的流行が起こる前からピークを迎えるまでの流行の状況を6つのフェーズに分類し、各フェーズごとに国内で発生していない場合(A)と発生している場合(B)に分けて国が行う措置が定められています。
 

◆フェーズ4B以上で可能

 フェーズ4(ヒトからヒトへの感染が確認されているが、感染集団は小さく限られている段階)でB(国内で発生)となった場合、国は新型インフルエンザ患者やその疑いのある者に対して入院勧告や発生地域の企業に対して新型インフルエンザの症状が認められる社員に出勤停止や受診勧告を行います。
 国の勧告に従い、感染者やその疑いのある社員を自宅待機させる場合は、休業手当の支払いは不要となり無給とすることができます。


◆フェーズ4Aでも

 また、フェーズ4以上でA(国内で発生していない)となった場合は、国内流入を防ぐため、発生地域からの入国者に対し質問票や診察で患者を振り分けることがあります。そこで新型インフルエンザの患者の疑いがあれば検疫法に基づき停留、患者と確定されれば入院勧告が行われます。
 この措置によって海外から帰国した社員が停留または入院となり、出社できない期間は休業手当の支払いは不要となります。


◆それ以外は休業手当が必要

 これらのケース以外で、会社が独自の判断で国の措置を超えて、社員に自宅待機を命じる場合には休業手当を支払わなければならないでしょう。



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2009年05月14日

派遣労働者に対する1年単位の変形労働時間制の適用


派遣労働者を派遣先において、1年単位の変形労働時間制の下で労働させる場合には、派遣元の使用者は、派遣元事業場において労使協定を締結する必要があります。

1年以内の一定の期間を平均し、1週間の労働時間が40時間を超えない範囲内において
労働日及び労働日ごとの労働時間を具体的に定める必要があります。

平成6.3.31基発181号

割増賃金の支払責任は派遣元事業主になります。


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2009年05月13日

特別条項付き三六協定

時間外労働にはある一定の限度時間があります。

一般的には1ヶ月45時間、1年360時間(3ヶ月超の1年単位変形労働時間制採用の場合は、1ヶ月42時間、1年320時間)までとなっています。
しかし、どうしても超えてしまう場合、特別条項付き36協定を結ぶことにより一定の期間について延長することができます。

(例文)
「一定期間についての延長時間は1ケ月30時間とする。ただし、通常の生産量を大幅に超える受注が集中し、特に納期が逼迫したときは、労使の協議を経て、1ケ月50時間、1年450時間までこれを延長することができる。この場合、延長時間をさらに延長する回数は、6回までとする。」


この場合、次の要件を満たしていることが必要です。
・原則として延長時間(限度時間以内の時間)を定めること。
・限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情をできるだけ具体的に定めること。
・一定期間の途中で特別の事情が生じ、原則としての延長時間を延長する場合に労使がとる手続を、協議、通告、その他具体的に定めること。
・限度時間を超える一定の時間を定めること。


以下、行政解釈より

「特別の事情」は、臨時的なものに限ること。

この場合、「臨時的なもの」とは、一時的又は突発的に時間外労働を行わせる必要があるものであり、全体として1年の半分を超えないことが見込まれるものであって、具体的な事由を挙げずに、単に「業務の都合上必要なとき」又は「業務上やむを得ないとき」と定める等恒常的な長時間労働を招くおそれがあるもの等については、「臨時的なもの」に該当しないものであること。

「特別の事情」は「臨時的なもの」に限ることを徹底する趣旨から、特別条項付き協定には、1日を超え3箇月以内の一定の期間について、原則となる延長時間を超え、特別延長時間まで労働時間を延長することができる回数を協定するものと取り扱うこととし、当該回数については、特定の労働者についての特別条項付き協定の適用が1年のうち半分を超えないものとすること。

回数の定め方としては、次のようなものがあります。

「(限度時間を超える期間、時間につき)1箇月50時間まで延長することができることとする。この場合、延長時間をさらに延長する回数は、6回までとする。」
「(限度時間を超える期間、時間につき)3箇月150時間まで延長することができることとする。この場合、延長時間をさらに延長する回数は、2回までとする。」

「特別の事情」については、できる限る詳細に協定を行い、届け出るよう指導することとしている。

「特別の事情」の例(臨時的と認められるもの)
1. 予算、決算業務
2. ボーナス商戦に伴う業務の繁忙
3. 納期の逼迫
4. 大規模なクレームへの対応
5. 機械のトラブルへの対応

臨時的と認められないもの
1. (特に事由を限定せず)業務の都合上必要なとき
2. (特に事由を限定せず)業務上やむを得ないとき
3. (特に事由を限定せず)業務繁忙なとき
4. 使用者が必要と認めるとき
5. 年間を通じて適用されることが明らかな事由

提出された協定に回数の定めがない場合は、「特別の事情」が「臨時的なもの」であることが協定上明らかである場合を除き、限度基準に適合しないものとして必要な助言及び指導の対象となるものであること。
(H15.10.22基発第1032003号)

監督署への届出に当たっては、上記のような例文を時間外労働・休日労働に関する協定届け(様式第9号など)の余白の部分に記載、または別紙に記載し添付、協定書の条文として記載し協定届に添付します。


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